きょうは、話題の新書をあつめた棚で西部邁『保守の遺書』を手にした。
本書については、読了した後に評するとして、人間の寿命が想像以上に延びてい
くのが気になりだした。
ぼくのような戦前昭和生まれからみると、自分より少し年上の伯父さんなど多く
は、10代後半で徴兵され戦死していった。そっして、戦争が終わると間もなく
人生50年という通常の死生観に戻り、そして食糧事情や環境整備によってか、
着実に60年、70年と延びている。
60代から老後人生の時代は過去のことになり、70歳以上でも働いている人が
珍しくなくなってきている。
だが、人生100歳時代が幻想ではなくなっているかのような思想的な語らいに
なってきていることに遭遇すると、何か陥穽があるようで不安を覚える。
生活・経済の問題や健康・働き方の問題や長生き教育・哲学の問題をクリアーし
なければならない時代にきているのだろうか。
「病院死を拒けて自裁死を探る」態勢を完了した、としたためた一冊を遺して、
自裁してしまった西部邁。

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