人工知能(AⅠ)開発の米アンソロピックが出版取次大手から大量の書籍を購
入していたことが波紋を広げている。日米の著作権法上、紙の本をAI学習に
使うことは適法となることが多い。出版社が強く反発するなか、対価を得られ
るルールや仕組みづくりを求める声があがる。取次の日販(GHD)は2024年
12月~25年12月に日本書籍出版協会に加盟する出版社の書籍をアンソロピック
に大量販売していた。
同事例をめぐっては9月上旬、米国の作家がアンソロピックに対して起こした著
作権侵害訴訟の裁判資料の中に、日販GHDとの書籍販売契約の記載があったこと
が判明している。アンソロピックはAI学習用データとして大量の書籍を調達して
いる。書協が9月17日付で日販GHDに照会文を送り、取引の経緯や販売条件とい
った事実関係について説明を求めていた。その回答では、販売した事実は認めた
うえで「AI学習への利用が目的だとは認識していなかった」と主張している。

