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| 書影(2017・9・19刊) |
幕末遣外使節団の一員として随行した田辺太一の、現掲載は前段の物語である。
すでに221回に及ぶ筋書きのことではなくて、最近発売された新書を手にした
我が読書との偶然のつながりについてです。
その歴史新書は『世界を見た幕臣たち』(榎本秋著)。
傍題に「幕末遣外使節団の軌跡」とあるように、明治維新への原動力は坂本龍馬
や西郷南洲、大久保利通、桂小五郎、高杉晋作等、維新の志士たちだけではない
よ、と。ペリー来航以降の欧米列強の圧力と、それに対する排外意識、そして外
交問題が錯綜する歴史的ターニングポイントのもう一つの事実を語る。
近代日本外交の始まりとして、明治4年(1871)の岩倉遣欧米使節団は知っ
ているが、先立つこと十数年前から江戸幕府によって七度使節団が派遣されてい
たことには疎い。
その一つ、攘夷派を抑えるための「ダメでもともと」の遣仏使節団が、文久3年
(1863)に横浜を出発した。この一行(36人)の中に、小説「万波を翔る」
の主人公・田辺太一が加わているのを知る。
予備知識のなかった田辺についての、活躍歴や著作まであることが分り、小説の
展開上大いにイメージを膨らませることができ幸運な水先案内になりました。
来たる2018年は明治維新百五十周年。この激動の時期は、虚構と歴史学的間
で、新発見が未だまだあると思われる。

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