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| 書影 |
カウンター前の平台に積まれた、ノーベル文学賞受賞のカズオ・イシグロさんの
一冊『日の名残り』(ハヤカワ文庫)を購入した。
長崎県出身の日系英国人で作家のカズオ・イシグロさんの小説は、これまで読ん
でいなかった。
にもかかわらず、アンソニー・ホプキンズ主演の「日の名残り」は映画で観てい
る。(1994年公開)
本書の主人公スティーブンス(語り手)は、以前に貴族の英国政界名士に仕えて
いて、有能な執事である。
働きづめのスティーブンスが、ある機会に数日旅に出ることになる。その旅で、
彼が眺めるイギリスの田園風景と物語は同化するようにゆるやかに展開しつつ、
自分自身の私生活の過去への自省になる。
この主人公を通じて、イシグロは大英帝国の栄光が失墜した今日のイギリスの倫
理と風俗に対して洞察する。
この小説が書けるのは、才能は置いて彼が外国系の作家なので英国及びイギリス
人に対し客観的になることができる要素もあるように思える。
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