2018年9月20日木曜日

坂本長利さんの独り芝居       2234

坂本長利さんが「一人の人生 独演の半世紀」なるエッセイを書いている。
坂本さんは僕が未来社かけだしのころ、会社創立以来関係の深かった山本安英、
木下順二さんらが結成した新劇「ぶどうの会」(1964年解散)の団員として
活躍していたことをしっている。

「あんたもよっぽど酔狂ものじゃの。わしの話を聞きたいと言いなさって」と、
襤褸着をまといゴザを頭からかぶり、一畳ほどの舞台にゆらめくロウソクの炎の
影で、、「あんた、本当におなごに惚れたことありんさるか」と続く独演劇「土
佐源氏」の役者・坂本さんの半世紀に惹きつけられた。
いまでこそ、独り芝居の形式を踏んで演技・口承する俳優・役者さんはふえたが
その先鞭をつけたのは坂本長利で間違いないと思っている。

それにしても、「土佐源氏」は1967年(37歳)の新宿「モダンアート」で
の25分劇に始まって、台本を「仕立て直し」て70分の舞台にし、全国津々浦
浦に出かける「出前芝居」と銘打って上演を半世紀50年余(88歳)1150
回以上を数える。(欧州や南米など10か国にも出向いている。)
原作になる宮本常一さんが土佐で聞き書きした、盲目の「河原乞食」の本物に近
づきたいという。
直近の演技を観てみたいものだ。
(未来社から、「宮本常一著作集・別集~70巻余刊行)

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