祖母のブルーノートをそろりと開いて再会し、この齢にして心に染み入る想い
がある。
明治27(1894)年生まれ、庄屋だった常四郎の家から正宗の家に嫁いだ
祖母の言葉から、東京の日々のさびしさや田舎を想う心情の片々が様々に浮か
びあがってくる。
ほととぎす 鳴声ききつつ ふみゆかば 死出の旅路も とをくあるまじ
(父常四郎詠)
つめたきわ 雪や氷と 思いしに 人の心の冷たさぞ知る (広戸伯母詠)とくゆきし 夫をしのびて 今更に ながらえる身ぞ あわれなるかな
もろもろの 神よ仏よ あわれみて 老い行くこの身召しますをみもと、、
夫ゆきて 一人のあの子に 先立たれ 孫のもとにて 日々をおくりつ

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