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| 江原真二郎 |
そんななかでの「反戦映画」は何だろう。観たときの年齢で感じ具合は微妙に違
うが、やはり究極の繰り返して見なおす映画として変わらない。
古くは「純愛物語」。被爆した少女(中原ひとみ)と青年(江原真二郎)との、タイト
ル通りに、戦後直後、孤児で「不良」仲間の純愛の起伏がつづく切なさのなかに
戦争の元凶が透けて涙する。
中原ひとみの「ミツ子」の快活な躍動感とキラキラした瞳が、残像としてこびりつ
いて、原爆から戦争への怒りがふつふつとわいてくる。
今、3・11に至っても、事態は変わらず深刻度をましている。
(今井正監督/1957年公開)
改めて今村昌平監督「野火」(大岡昇平原作)を観ました。南方のレイテ島に負け
戦とわかりながら送り込まれた日本兵の惨憺たる悲劇です。
爆弾と銃撃で肉体は容赦なく破壊され、追い詰められた飢えは人間を狂わせる。
大岡昇平の実体験に基づく、密林と原野を人間共食いしながら生き延びる軍隊
の話です。このことは、埴谷さんと大岡さんの対談で直に聞いたことがあります。
「安保法制」・「戦争法案」は、絶対に許してはいけないのです。
政府のウソの誘導は化けの皮がはがされてきているが、「日常の空気に取り込ま
れている頭」はなかなか覚醒されない。
(1959年公開)
塚本晋也監督の新作「野火」は、7月25日から公開。
これからは、戦争の実体験を聞けない世代が出てくる。戦争を風化させず、生々
しいものとして伝承する術を持たなければいけないと思う。
その可能性の一つが映画にある。
(←ブログ2015・7・15 「7・15と6・15」1070)

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