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| 書影(実業之日本社・刊 影:Sca) |
入る頃には、初々しい表情に明るく爽やかな姿の通学生に出合う。
ぼくが高校に入学したのは60年余前のことだが、どうだったのだろかと想う。
年老いた有本芳水先生が教室に入ってきて、「現代国語」の授業を始めた初日
を今でもはっきり覚えています。
年のせいか、口をパクパクしながら講義するものだから、すぐに「金魚」のあだ名
で呼ばれるようになった。
後日、岡大新卒の「古文」の先生が、有本先生の『芳水詩集』が出版された当時
の盛り上がりようと、300刷近い増刷を重ねた本のこと、人隣りを語ってくれた。
それから、授業を受ける教室の雰囲気ががっらと一変したように思えた。
大変な先生に出合えたことを、後々まで意識するようになる。
川端竜子、竹久夢二に挿画を描いてもらい、島崎藤村に称賛されていることも、
1960年に復刊された「復刊の言葉」で知った。

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