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| 鼻曲がり鮭の新巻(2013・12・1影) |
3・11の大震災後、最初に大槌町に足を踏み入れたときに見た、大槌湾に流れ込
む大槌川は、自動車、家屋、ドラム缶、巨石など瓦礫で埋まり川の美しい姿はなか
った。
だが、一年数ヶ月後には、大槌湾から遡上しようと帰ってきた「鼻曲がり鮭」の元気
な魚群が見られたのだから驚きます。
津波によって、漁船や定置網はすべて流失してしまったが、復旧が進んで秋サケ漁
の水揚げも順調に復活しているようです。
さて、このたびこの三陸大槌産の「新巻」を送ってくれたのは、義理娘母からだった。
彼女は3・11当日、大槌町の実家を離れて大船渡の医療関係の仕事に従事して
いました。大津波の襲来からはやっとのこと難を逃れたが、家屋が流出してしまい、
お祖母ちゃんの安否がわかったのは一週間後のことでした。
こうした状況のなかで気丈に生きる娘母に、被災地を訪ねた時、上京してきたとき、
話す言葉がみつからなかった。
「わたしは生きている。亡くなった知人が、人がいっぱいいる。」と言って、表情はあ
っけんからんとしていました。
被災のこと、大槌のことを語ることを避けるように寡黙になっていまいたが、こうして
地元で再興をはかる知り合いのお店の海産物を送ってもらったことで、少しは許す
気持ちに和んできているようで、安堵しているところです。

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