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| 洋泉社の菊地信義装幀本 |
洋泉社の最初の刊行書を手掛けてもらった装幀家の菊地信義さんが、心不全の
ため死去。78歳。
菊地さんが本、とくに文芸書の装丁者として注目され始めたころに初めて東銀
座の珈琲店(樹の花)で面談した。それは、洋泉社を解覧(1985年)して最初
の出版となる埴谷雄高の『死霊』論集(「死霊」論 頭蓋のシムフォニイ 思索
的想像力 あっは・ぷぷい)の装丁の依頼でした。
企画の趣旨や内容を話すうちに、菊地さんの方が乗ってきて、造本で新味を出
すことや起爆力のある本づくりの提案をもらった。樹の花の二階席から映える
新緑を見ながら伺ったことを思い出す。
いま手に取って見ても、カバー、表紙、見返し、トビラ、ピンまでの装と、書
かれた内容が読者を静かに誘惑する熱量を感じさせる。
2000年代になって創刊した、洋泉社・「新書y」のシンプルな統一デザインも
菊地信義さんにお願いして、新シリーズとして話題になった。
合掌。

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