大型書店のみならず中型書店でも、文庫本の棚差し、面陳、平台が一等地で目立
つ。おのずと、文庫の陣取り合戦が激化しているように見える。
書店のなかにはベストセラーだけでなく、上手く関連付けされ、凝視させられる
スペース作りに出合うこともある。
例えば、渡辺京二の新刊『バテレンの世紀』(新潮社刊)が発売されたばかりだ
が、文庫平台に『逝きし世の面影』が積まれ、『黒船前夜』に続くJ待望の書と
して紹介している、くまざわ書店グループの一店舗で目に留まったが、目利きの
優れものがいるということです。
文庫でも売行き格差は激しく、スペースから消える(返品)サイクルは早まって
いる。
話は飛ぶが、友人の出版コンサルからよく聞かされてきたことで、出版社は世の
なかの動きに疎い。蓄積された自社コンテンツを異業種と協業して、製造業から
現在・未来的情報産業へ意識を切り替えて脱皮すべし、という。
すでに、印刷業界や広告代理店関係や健康コーポレーション、情報配信事業など
の紙のメディア以外の業種が積極的にコンタクトしてきている。
このような状況に、KADOKAWAなど大手総合出版社はさらに資本提携を強め企
業集団化へと進化する。
いつの世でもあるように一方で、拡大路線をとらず紙の印刷本に特化して縮小す
る業界のなかで合理化を図りつつ、出版理念に生きる人も間違いなくいる。

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