あの「名張毒ぶどう酒事件」を追った迫真のドキュメンタリー映画。
「ポレポレ東中野」のスクリーンで観た。
1961年3月に、三重の山奥の小さな集落で起きた毒殺事件。
この時、「田舎の公会堂」での親睦会でふるまわれた酒を飲んだ女性ばかりが、
次々と倒れた事件に既視感を覚えたものです。
すぐには、冤罪事件になると想像できず、横溝正史の「八墓村」か、津山「加茂
の29人殺し」のことが浮かんだ。
はっきりとした証拠は見つからず、奥西勝さんの自白調書が決め手になって死刑
を宣告された。
その後の無罪立証のための物的証拠は、ぶどう酒瓶の歯形、封緘紙、異種農薬等
が出てきているにもかかわらず、司法権力は自白一辺倒。
監督は齊藤潤一・鎌田麗香
ナレーションの仲代達矢の染み入るような声が、「冤罪」で獄中死した奥西さん
を代弁している。
2013年に公開された『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』は、死刑囚
として収監されていた奥西を仲代達矢、事件当時の奥西を山本太郎が演じ分けて
いる。無罪を信じて再審請求を続けた母役を樹木希林、ナレーターを寺島しのぶ
という顔ぶれで、製作者(東海テレビ)たちの半世紀にわたる執念が凄い。
タイトルは「眠る村」だが、冤罪を生み出す司法システムこそ眠ったままである。
奥西さんの汚名を晴らすため弁護団は、これからも再審を請求し続ける。
原点に戻って、何一つ解決していない事件に挑むと、、。

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