2014年10月7日火曜日

甘柿、渋柿、熟柿、照柿、、、         787

書影(講談社・1994年刊)

田舎の農家では昔から庭先に、2本の柿木を植えることが多かったようです。
僕の故郷でも裏畑の角地に3世代は優にたつ5メートル高の甘柿がありました。

そして、今わが家の裏角にも細長く延びた柿木に色づく実が目立ってきました。
この木は、Gyoとともに40余年経つが、1本に甘柿と渋柿の両方、枝分かれし
日差しのなかで照柿になる、不思議な樹です。

先日、ハルが来たので青葉からのぞく熟れだした実を見せて、次回は「地主さ
んに収穫許可をもらっておくから」(冗談)と言ったところ、登って取ると心弾ませ
ていました。
僕も子どものころ、柿をY棹で取るより登って捥ぎ取るほうが好きだった記憶が
ある。枝が折れやすく、落下するのを嫌って、根っこ周辺に肥やしにする雑草や
らを敷き詰めクッションにしてくれていた、祖母の配慮をいまさらながら想う。
取り立てて果物がなく、甘柿、熟柿、吊るし柿が、田舎の秋冬の自然の風物詩
になっていました。

高村薫の『照柿Terigaki』の長編に、羽村の工場に勤務する男が意識に変調を
きたす徴の表現として、「そうだ。照柿という色だ。照柿、か。~唯一、晩秋の西
日を浴びた熟柿が持つ色の名前だが、そんなものが突然浮かんでくるのも~」
とあります。題名が気に入り、このフレーズもイイ!

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