2024年2月8日木曜日

埴谷雄高の翻訳本について      4203

埴谷雄高さんは少年時、台湾僻地の田舎に在った製糖工場にいた。
そして中学二年に東京に来てからは板橋に住み、昭和9年に吉祥寺に移ってい
る。
板橋での「無秩序無系統の濫読」傾向を引き継ぎ、当時まだ小さな町であった
吉祥寺の小さな書店「光陽館」から、三笠書房から出た「ドストイェフスキイ
全集」などは届けてもらっていたようです。
この時代埴谷さんは新刊本書店より、「古本屋」を数件丁寧に見て歩き探索し
ていた。彼が戦時中に訳したウォルインスキイの『偉大なる憤怒の書』の独訳
本も、本郷の古本屋で原本を見つけたのがきっかけと言う。
埴谷さんの手元に残る「古い時代の読書」の400字詰ナマ原稿をめくってみる
うちに、なつかしい筆跡に込められた思索の深淵に触れた感じ。

0 件のコメント:

コメントを投稿