| 囲炉裏ではありません_ |
丹後半島の味土野(ガラシャ隠遁の場所)に住む木工・漆器職人の古い友人であ
るオオマス・M君に電話した。2メートルの積雪のなかの囲炉裏で暖を取りながらちびりちびりやっている様子が伝わってきた。京都の奥座敷、丹後地方は北陸地
方にひけをとらず雪深いところであることを知っているので、閉じ込められているの
ではなかろうかと心配になった。雪が降り続くなか日中は住居家屋と作業場屋根
の雪下ろしでヘトヘトで疲労困ぱいだとか。
彼は山奥の廃屋を借り受けて20数年前に住み着いたわけで、数年前まで数所帯
あった家もなくなり、今ではただ一人でどくろを廻す職人になっている。昨年12月
には、銀座で三年ぶりの個展を催して評判だった。
出身が宮城県古川で、今回の三陸海岸を襲った巨大津波被害に心を痛めており、
僕の大槌入りに対して関心を寄せてくれている。
漆掻きで東北へ出かけてきたときに一緒に三陸沿岸を訪ねよう。
【コメント&批評】
*記念会に臨席たまわり、まことにありがとうございま
す。『洋泉社私記』感動いたしました。
洋泉社27年の軌跡とともに、不肖小生の生の一コ
マが浮かび上がって来て、胸に迫る思いでした。こう
いうメモ風の「私記」をふくらませて、一種の自伝を書
かれたなら、とても貴重な出版界の記録になるのでは
ないか、などを考えました。
詩人 S・K
*私記にして社史というのは、やはり創業者の書かれ
たものだからでしょう。リアリティ説得力があります。
私どものように児童書だけを出版していると、販売方
法やしかけも限られてきてしまいますが、洋泉社さん
の幅広い出版ラインは様々な販売上の工夫をされて
いることがよく判ります。面白く、参考になりました。
多くの方々の逝去も時間の過ぎゆく様を感じさせてく
れます。それにしても出版界が縮小しはじめた1997年
の次の年から、新刊と増刷の数が逆転してしまうのが
やはりそうなのか、という感慨にとらわれたことでした。
I・M
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