KADOKAWAの辞書編集のトップ編集者だった大叔父さんが鬼籍に入って二年
になる。
自宅で脳梗塞で倒れ骨折をしたことで入院生活を余儀なくされ、一年余りで亡
くなった。
その間、脳梗塞の後遺症と足が不自由になり、さらに認知症的兆候が表れてい
た。その上、コロナ禍で身内が付き添えないという最悪の状況に置かれていた。
キャセイパシフィック航空の乗務員だった大叔母と長兄の彼とは仲が良かった
ようで、入院中に記録したノートを遺品として彼女に遺していた。
偲ぶ会は整理された遺言めいた「ノート」を読ませてもらう席になった感じ。
編集者で最後は角川財団に残った様な人だったので、本来なら達筆でノートに
認めたはずなのに、亡き「お母さんに会いたい」とか、字が思うように書けな
いでいら立つ心情が如実に紙上に残されていたことは驚きでした。鉛筆を投げ
出す感じの文章とか、、。
僕も見舞で病院を訪ねたことがある。そのときでも一瞬の記憶は蘇るがかつて
の明晰で冗句を交えて間断なく喋る大叔父ではなくなっている雰囲気だった。
人間は何かをきっかけに一気に崩れる要素を抱えて、別次元へワープするよう
に思えた。

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