2013年2月11日月曜日

永井出版企画の頃

3冊の書影

イタリア文学者の和田忠彦が山田稔著『北園町九十三番地─天野忠さんのこと』
を読んで、書物による記憶について言っていることに惹かれました。
「モノとしての本が引き連れてくる景色や時間─それは本の内にも外にもつながっ
ている。」、、、と。
そこで、記憶がよみがえるのは副題にある天野忠の詩集を永井出版企画で出版
した頃のことである。
(『天野忠詩集』<H賞受賞>の企画は清水哲男さんからいただいた。)
実は1960年代後半に永井出版企画の社名を提案たのは僕であるし、清水昶詩
集『少年』、鈴村和成『ランボー叙説』、藤井貞和詩集『地名は地面へ帰れ』などの
処女出版を編集もすることができた幸運な時代でした。
この時代に圧倒的支持を受けた今は亡き詩人清水昶、ランボー研究第一人者の
鈴村和成、国文学・源氏物語研究で詩人の藤井貞和等若き時に伴走できた頃が、
書棚から引き出した函、カバー、挿画からはっきりと蘇ってきます。
時には、苦い経験を掘り起こすことになることもあると思うが。
(多分、電子書籍では永遠に味わうことが出来ない快楽といえるでしょう。)
清水昶が自著で、社主の永井勇と編集に携わった僕のことを的確に書き記してく
れています。

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