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| 幻視のなかのオッペンハイマー |
原爆を開発した物理学者オッペンハイマーの生涯を描く話題の伝記映画。
監督:クリストファー・ノーラン 出:キリアン・マーフィ、エミリー・ブラ
ント、マット・デイモン、ロバート・ダウニー・jr、フローレンス・ビュー
今年のアカデミー賞で作品賞、監督賞、主演男優賞、撮影賞など、主要7部門
で受賞。
オッペンハイマーはナチスドイツに対抗する原爆製造のための「マンハッタン
計画」のリーダーとなり、ロス・アラモスの砂漠(インディアンから奪った土
地)のただなかに巨大な研究所を作り、そこに「優秀な理系人間」とその家族
数千人を移住させる。
ついに、人類史上初の核実験「トリニティ」を成功させる。
そして、トルーマン大統領はその原爆を広島と長崎に投下する。このシーンの
映像はない。
オッペンハイマーは複雑で多重な人間だ。「原爆の父」と呼ばれ、水爆の開発
に反対し、コミュニストへの接近を疑われて「赤狩り」の対象になった。
ノーラン監督のこれまでの作品には賛否両批評あるが、SF色やアクションを排
して正統的な伝記映画に挑戦したといえよう。
いまも戦争渦中にあって、人間がこの愚行から抜け出せないでいる問題を自ら
に突きつけてくると云う意図に共感する。
(日の出の映画館にて)





